第92回アカデミー賞の授賞式が2月9日、米ハリウッドのドルビー・シアターで行われ、第72回カンヌ国際映画祭で韓国映画初となるパルムドールを獲得した「パラサイト 半地下の家族」が、作品賞、脚本賞、国際映画賞、監督賞と、まさにオスカー総ナメという快挙を成し遂げた。
ちなみに、日本映画では、過去、アカデミー賞主要5部門賞(作品、監督、主演男優、主演女優、脚本)を受賞した作品はない。
また、アカデミー賞自体、アメリカ以外ではイギリスのスラムドッグミリオネアだけで、英語以外の作品が作品賞になるのも初だから、今回の受賞がどれほどすごいかわかるだろう。
【ネタバレ】韓国映画の傑作「パラサイト 半地下の家族」
■起
半地下で暮らす貧乏一家がいた。貧乏一家は、様々な職業の人間に化け、金持ちに雇ってもらい寄生することに成功する。
■承
金持ち一家が留守のときに貧乏一家はこれ幸いと豪遊。
旧家政婦が来て地下室があることを明かす。
地下室には旧家政婦の夫が居た。この男も金持ち一家に寄生していた。
やがて、寄生者同士で争いになり、貧乏一家は旧家政婦を殺してしまう
■転
天候不良で金持ち一家が帰宅する。
慌てて貧乏一家は隠れる。金持ち一家が「半地下の臭いがする」と呟く。
貧乏父はいくら偽っても底辺の臭いは消せないと知ってショックを受ける。
地下の男は貧乏一家に復讐するために地上へ。
息子は頭を殴られ気絶、娘はナイフで刺され死亡するが、なんとか地下の男を刺して事態は収束。
と思いきや、父が自分を見下した金持ちまで殺してしまう。
■結
殺人を犯した父は地下室に隠れる。世間では父が蒸発したと報道される。
金持ち一家は引っ越したが、外国人が豪邸を買って住むことになる。
病院で目覚めた貧乏息子に、父は豪邸の灯りをモールス信号として「ここにいるぞ」と伝える。
息子は「いつかお金持ちになって父親が地下室にいる豪邸を買って助け出す」と決心して話は終わる。
ちなみに、2019年度日本で最も優れた作品は・・
日本アカデミー賞(笑)を受賞した「翔んで埼玉」
2019年に一番出来が良かった日本映画がこれ。
今回のアカデミー賞においては、日本映画はノミネート作品すらなし。
パラサイトのアカデミー賞受賞で映画界の歴史を変え、また、BTSで、全米ビルボードランキング1位を取り音楽界の歴史を変えた韓国。
もう、日本は、ソフトコンテンツの部門では韓国には遠く及ばないのか。
アニメもそのうち逆転され、そのうち、日本と言えば、アダルトビデオくらいしかなくなるかも。
第92回アカデミー賞
各部門受賞作品
「パラサイト」
作品賞、監督賞、外国語映画賞、脚本賞
「1917」
録音賞、撮影賞、視覚効果賞
「ジョーカー」
主演男優賞、作曲賞
「ワンハリ」
助演男優賞、美術賞
「フォードvフェラーリ」
編集賞、音響効果賞
「マリッジストーリー」
助演女優賞
「若草物語」
衣装デザイン
個人的な趣味だが、パラサイトの監督ポン・ジュノ氏の最高傑作は「殺人の追憶」だと思う。