歳月人を待たず。

一泊二日の息子との二人旅が終わった。
実家への訪問は両親には内緒にしていたこのサプライズは成功した。
孫が唐突にドアを開けて「ワーッ」と奇声をあげて入っていく様、
それを???という表情からの笑顔で迎えた両親はほんとうにうれしそうだった。

母は自分ひとりでは立ち上がってトイレにいくことすらできない。
そんな母にはとてもいい刺激になったんじゃないかと思う。
もう齢70になる母。
今やソファに座って、テレビを見ることしかできなくなってしまった。
ほんの数年前はスポーツジムで元気に運動していたのに。なぜこうなってしまったのか。
自分の親が動けなくなるんて想像もしていなかった。
今も自分の親が死ぬことを想像していない。が、想定すべきなんだろう。
誰にでも死は平等に訪れる。これは絶対的不変だ。
それが唐突に訪れるのではなく、母親の場合はある程度想定できる。
だから母親自身もそれに備えることができるし、周りの者もだ。
あと何年続くかわからない介護をしている父も辛そうだった。
酒焼けしていた赤ら顔はすっかり青白くなってしまった。
決して弱音を吐くことがない父のためにも何かすべきなんであろう。
今のところたまに孫を連れて行ってあげるくらいのことしかできない。
なにをすべきなのか。なにを望んでいるのか。なにができるのか。
自分も親になって思うが、子に対する愛情には見返りはない。
自分の親もそうだろう。なにかしてくれとも思っていないとは思うが、
自分が後悔したくないというエゴなのか、やはりこのままでいいとは到底思えない。
子どものころ大好きだった祖母いた。
自分が親元をはなれてしまった後はたまに帰省したとき小遣いせびる相手くらいになってしまった。
その祖母が亡くなった時、たいして泣きもしなかった。
あんなに愛してくれた、小学生のころは小さいからだで30分かけて自転車で祖母の家にいくほどだった。
祖母になにもしてあげられなかったことを今でも後悔している。
祖母は生前、小遣いをくれるときしか顔を出さなかったが、
私はいいが、両親のことは後悔しないようにちゃんと親孝行するんだよ。と言っていた。
もう25年も前のことだが、祖母はすべて悟っていたんだろう。
今がその時だ。
時間は限られているし、その流れも日々早い。

スポンサーリンク







シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする